第一話
Behind the BAR
                                            2001年03月15日号      
@スコットランドってどこ?

        
      
 
 スコットランドは、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドからなる「グレート・ブリテン及び北アイルランド連合王国」の一地方です。しかし、1707年にイングランドに併合されるまで一つの「国」として歩んできました。
 1999年7月1日に独自の議会が復活。21世紀は、「国」としてのスコットランドが再び動き始めました。それは安易に独立を叫ぶと言うことではなく、UKの中のスコットランドとして、さらにはEUの一員として、「国」としてのスコットランドがこれからどう歩んでいくのかが注目されています。

       


SCOTLANDの大自然


ブリテン島、北緯55度から60度に位置。
北海道よりも緯度的にははるかに高い。しかし、メキシコ湾流のおかげで、冬でも平均気温は3度から5度、雪も北部以外ではあまり降らない。
しかし、暖流のため天気は変わりやすく、雨、風、曇りの日が多く、一日に四季があると言われるほど。だからこそ、雨上がりには、この世のものとは思えないような美しい風景に出会うことがある。
スコットランドに1ヶ月も滞在したら、日本で一生のうちに見る虹をすべてみてしまうかもしれない?
 一度でも、この国を旅したら、本当に美しい大自然の素晴らしさに感心させられること間違いありません。


Aスコットランド名物と有名人


 SCOTLANDと聞いて思い浮かぶものをいくつかあげてください。きっと何か思いつくはずです。
 ネッシー、タータンチェック、バグパイプ、キャンディキャンディ、そして勿論、スコッチ・ウィスキー…。
 意外と我々日本人の生活の中には、スコットランド出身が多いのです。例えば、最も有名で、親しみのあるスコットランドの有名な歌…
「蛍の光」これは、スコットランドの国民的詩人と言われているRobert Burns(ロバート・バーンズ:1759-96)の作詞によるもので、スコットランドでは、大晦日に大合唱される曲です。原曲は「オールド・ラングサイン」と言う曲です。
ところで、スコッチ・ウィスキーについてですが、これは別の機会を設けてかなり詳しいお話を私的な意見も交えながらしてみたいと思っていますので、あえてここでは触れないことにします。(実は、これに関して途中まで書き始めたのですが収拾がつかなくなりました。只今、原稿作成進行中なので、次回の更新時には一部公開できると思います。)
 ちょっと、美しい大自然が広がるスコットランドとは結びつかないのですが、実はこの国出身の発明家は非常に多く、マーマレードから電話、テレビ、自動車のタイヤなど…数え上げたらきりがないほどです。ちなみに、電話を発明したBellさんはエディンバラ出身。テレビは、へレンズバラ出身のBairdさんの発明。自動車のタイヤは、ドレッグホーン出身のDunlopさんの発明。などなど…本当に数え上げたらきりがないようです。あ、マーマレードに関しては、よく分かりませんが、苦いオレンジをどうしたら美味しくいただけるかを考えた働き者で(怖い?)スコティッシュの主婦達の発明のようです。
 また、明治日本はスコットランドとのかかわりが深く、スコットランド人技術者達からの知識の吸収、現地での体験が日本人使節団を通じ、日本にもたらされて近代日本の出発に大きな影響を与えたのは事実のようです。当時、日本が建造した多くの船舶は、グラスゴーのドックで作られ、この地で造船技術を学ぶ日本人も多く、街には日本的な要素を取り入れたティールームが流行になったりしたそうです。
 あまり知られていないところで関係が深い日本とスコットランドですが、私自身Scotlandを旅してみて感じたのは、「同じ島国。洋の東西を問わず島国根性は健在で意外に気が合うところがある。」という事でした。
   <…ところで、「キャンディ・キャンディ」って本当にスコットランドが関係したお話なのでしょうか?詳しく知っている方、教えてください。>



今月の推薦図書




「スコットランド 石と水の国」 横川善正著 岩波書店
 スコットランドの歴史、国の成り立ちから始まって、その島国の心を伝えてくれる本です。石と水の国と言う題名が表すようにそれらと人々のかかわりが生活、文化、歴史の中でどのような意味を持つのかを分かりやすく教えてくれる本です。もし、スコットランドへお出かけの際は、こんな本で予習してから出かけてみるのもいいのでは?